【TESEN文庫 第14話】パリでギャルソンになる

JOURNAL|TESEN

大阪シェアハウスの運営スタッフSHUです。

 

シェアハウスで働くわたしが気ままに連載小説を書いております。

 

「シェアハウスってどんなところ?」「どんな暮らしがあるの?」

 

この小説はそんな方へ向けて書いています。

 

ときどき実話なフィクションです。

 

一緒にシェアハウスの暮らしをのぞいてみませんか?

 

シェアハウスで起こる素敵なことが少しでも多くの人に届いたら、そして豊かな暮らしを多くの人に。

 

|前回までのお話

 


「トップギャルソンになる!」

 

「って、ギャルソンって知ってる?」

 

#説明しよう。「ギャルソン」とは、フランス料理のレストランに在籍する男性給仕のことで、英語圏では「ウェイター」と呼ばれるのが一般的。ギャルソンの主な仕事は、飲食物の提供とメニューの説明で、丁寧な言葉遣いなど基本的な接客スキルが求められます。店のイメージを印象付ける重要な役割も担っており、スマートな立ち振る舞いや、柔らかい物腰はもちろんのこと、リピーターを増やすために、お客様の名前を覚えておくこともギャルソンの大切な仕事の一つ。仕事場を舞台とし俳優としギャルソンを演じていると例えられるている。

 

フランス帰りの陽気な彼はそんなことをキッチンで語っている。

 

わたしも、ギャルソンって職業を知らなかった。

 

フランスではギャルソンを目当てにお店に来る人も多いのとか。

 

日本でいう看板娘のようなイメージかな。

 

そんなギャルソンになるために、彼はふたたびパリに行くらしい。

 

今は日本で体力をチャージ中みたい。

 

彼は日本人だがオーラが明らかに日本人ではない。

 

オーラがパリ風というか、漂う空気感がミッシェルなかんじ。

 

パリ風なオーラのある人には会ったこともないし、ミッシェルな感じも意味が分からないが、

 

ただ海外に行ったこともないわたしにとって、とってもパリが近い存在だと感じさせてくれるように話してくれる。

シェアハウス小説【TESEN文庫 第13話】

 

場所に関係なく、飲食店のクオリティーが上がり、どこにいってもある程度のレベルのご飯にはありつける。

 

でもその料理を持ってくる人が知識もなく、雰囲気もなく、流れ作業のように自分のテーブルに来たらどうだろう。

 

せっかくの料理も少し味気ないものになるかも。

 

日本ではギャルソン的なポジションを大学生のバイトなど、比較的に簡単にできる仕事と位置付けられている。

 

ただ、それは違うのだと彼は言う。

 

料理を出すタイミング、ドリンクを出すタイミング、味がお口に合ったのかヒアリング、お客様に合うワインの勧め方、歩き方などの所作など、そして担当しているテーブルでの出来事は一瞬たりとも見逃せない。

 

そう、フランスではカフェにおいてもテーブル担当制がとられているみたい。

 

いくつかの担当しているテーブルへの料理のサーブからお会計までを担当する。

 

そしておもしろいのが歩合制だということ。

 

お客様が支払った飲食代の○割がギャルソンに入る。

 

もちろんチップもある。

 

ギャルソンを指名する人も多いのとか。

 

美容院や、ネイルでは担当の人を指名してサービスを受けることが多いが、

 

飲食店でスタッフを指名する文化は日本にはまだない。

 

パリでギャルソンの中のギャルソン。

 

トップギャルソンがいるらしいのだが、その方が日本人なのだという。

 

彼はその日本人に弟子入りに行くためにパリへ渡るみたいだ。

 

応援しているよ!を伝えたくて良い感じの言葉をかけてみたかったが、思い浮かばず、

 

「頑張れ〜」とおどけて言ってみたのが精一杯な夕暮れ時。

 

だいぶ日が長くなってきたように感じる。

 

春が着々と近づいている。。。

 

季節だけ流れていき、キラキラした季節がやってくる。

 

自分だけが季節にも置いていかれそう。

 

わたしにはまだ春がまぶしすぎる。

 

続く。

 

 

|前回までのお話

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